百庚申
千葉県印西市浦部の木下街道沿いに並んでいるのが赤い百庚申。
天保十年(1839年)に造立されたもので、刻像塔10基と文字塔90基からなっている。
普通の百庚申でもそのずらりと並んでいる光景はなかなか壮観なものがあるが、
それが赤い百庚申となると更にインパクトがある。
他では見られないこの赤い庚申塔群、このあたりの地区では病魔除けのために赤く塗る風習があるらしい。
確かにこの百庚申の近くにも赤い庚申塔が見られたが、赤いだけであちこちで見てきた庚申塔とは明らかにその雰囲気が違うものになる。
庚申信仰
庚申信仰は中国の道経『三尸説』に由来するもので、人の体内には三尸(上・中・下尸)という三種類の虫が棲むとされていた。
庚申待は60日に1回巡ってくる庚申の夜に、三尸が眠った人間の体から抜け出し天帝にその人の罪過を告げに行かないよう徹夜するというもの。
江戸時代にはその庚申待ちを3年18回続けた記念に石碑があちこちで建てられ、それらを供養することでご利益があると考えられていったようだ。
その石碑が『庚申塔』。今でも道端にあったり神社などに移されたものを見ることができる。
そんな庚申塔がたくさん並んでいるものがある。それが百庚申と呼ばれるものなのだ。
百庚申はより多くの塔を建てることで、より多くの功徳を得たいという人々の気持ちの表れなんだろう。
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